ももクリ2012

初めてのライブはももクリ2012の初日。

なかなかチケットが取れず、一般抽選で偶然取れた。

 

しかもアリーナ席(うろ覚えだが、たしか当時は当選と同時に席の場所がわかった)。

 

震えた。

 

そして、その年は紅白初出場が決まった年。この記念すべき年になかなか取れないチケットを手に入れ、かつ、アリーナ席という最高のシチュエーションに、私は2年分くらいの運をすべて使い果たしたかと思った。

 

しかし、あることに気付く。

「あれ?たしか修論の中間発表、ライブの次の日じゃね?」

 

−−−

 

ももクロを初めて認識したのは、Z伝説が出た頃だったと思う。ベッキーがMCの深夜の時間帯でやってる歌番組で見たのが初めてだった。

 

当時、アイドルなんて興味も無かったし、正直偏見があった。二十歳過ぎて年下のアイドルを追いかけるなんてちょっとどうかしてると思ってた。

私が小学生の時は、モーニング娘。が全盛期で、少なからずアイドルが好きな友人は近くにいた。でも、アイドルよりラルクが好きだったし、中学のときはハイスタやモンパチ、Steady&Coとかが好きで、アイドルには無縁だった。

母親に「あんたは若い子は好きじゃないのか?」と謎の質問をされたことを今でも憶えている。

 

話がだいぶ飛んだ。

 

その番組で、五人がカラフルな衣装を着てて、紫がジャンケンで負け、罰ゲームで変顔をするというってのをやってて、正直また変なアイドルグループが出て来たな。という感想しか抱かなかった。たぶんこれが2011年の夏くらい。

(実はこれと同じ頃、新宿で行なわれたバトルアンドロマンスのゲリラライブに遭遇していたが、「なんかやってる」ぐらいで通り過ぎていた)

 

彼女達が歌っているのをきちんと見たきっかけは、研究室のイケメンアイドルヲタに「これ、すごいよ!」と半強制的に見せられた動画。たしか2012年の初夏くらいかな?

 

それは、たしか脱皮のライブ映像で、夏菜子が怪盗少女でエビ反りジャンプをしたシーン。

最近のアイドルは身体能力高いな!すげ!

と思ったけど、青の子がキレイだなとか思ったくらい(ハマった後、すでに脱退していたことを知りショックを受ける)で、それ以上なし。

 

当時、同棲していた相方にこの映像を見せたら興味を示したようで、youtubeの動画を片っ端から漁る。私が一人でテレビを見ていたら、あまり声を出して笑わない相方がいきなり爆笑。気になるので、モニターを覗き込んだら、しゃべくり7にゲスト出演している映像で、杏果がグダグダと話している中、カメラに映ったメンバーが一人ずつ変顔をし、最終的にしゃべくりメンバーも含め全員変顔している中、杏果が一人なんか話して、くりぃむしちゅーの上田が何か突っ込んで終わる、という団体芸。

たしかにこれはかなり面白かったし、アイドルという概念がちょっと変わった瞬間だったように思う。

これを機に相方がももクロにハマってしまい、

毎日彼女らの動画を漁る→私も一緒に見る→興味湧く→ハマる(この間一週間ほど)

という流れに。

 

なので、なにか強烈なインパクトを受けてハマったというより、彼女達を少しずつ知るうちに彼女達を好きになり、リスペクトするようになった。

 

ももクロをよく知らない人にももクロが好きということを話すと、「他のアイドルの方が可愛いのになんで?」とか「なにがいいの?」とか言われる。いつも甲子園のたとえ話をして説明するが、あまり理解されないのが悔しい。でも、なぜ好きなのか問われると答えるのが結構難しい。

そんな私が彼女達のことが好きな理由は、やっぱり一番は「人柄」かな、と思う(こんなこと言われても、向こうは「?」となるだろう)。

 

彼女達はパフォーマンスに注目されがち(当時)だけど、私は彼女達の「個性」や、「等身大の姿」、「ひたむきな姿」、「彼女達のストーリー」、「妥協しない気持ち」などにグッとくる。

 

ガチ恋系の人は、『恋愛対象』として彼女達を観ているかもしれないが、私は彼女達を『応援する対象』として観ている。それは、甲子園や高校サッカーの全国大会に出場するチームを応援する行為と同じ感覚である。

 

彼女達のライブは「観る」というより、「応援」する感覚に非常に近い。例えば、弱小だった自分の母校が、初めて甲子園に出場し、それを応援する感覚に似ている(残念ながら、母校は甲子園出場したこと無いが)。

 

もしくは、自分の甥っ子が努力の末全国大会に出場したみたいな(甥っ子まだ小さいからその経験もまだない)。

 

たぶん、この感覚を理解してくれるのはノフ以外いないように思う。

 

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ライブの次の日が修論の中間発表と気付いた私は、人が変わったように研究に没頭した。

不真面目なわけではなかったが、できる側の学生ではなかったので、あまり本腰をいれて研究しておらず、直前にある程度追い込めばいけるっしょ!くらいの感覚でいた。

 

が、ももクリ当選したことで状況が一変した。

 

中間発表は、ぶっちゃけ適当でもいいかもしれないが、それなりの研究機関でもあるので結果は求められるし、修論提出、最終発表まで1〜2ヶ月しかないため、80%以上の完成度を求められる(ちょっとこのあたりをどうクリアしたか後日書きたい)。

 

パニックにはならず、意外と冷静にどうしたらクリアできるか考えられた。腹をくくるとはこういうことかと思った。

 

そして、当日。

 

初めてのももクロライブ。グッズは何も持っていないため、早朝にさいたまスーパーアリーナに向かい、物販の列に並ぶ。当時は事前販売なんかなく、欲しいものはすべて当日に並ぶしかなかった。

12月末にもなろうかという時期に、朝から3時間も並んでアイドルのTシャツとサイリウムを買うとは。アイドルに全く興味のなかった数ヶ月前とは正反対の自分に、我ながら驚いた。

 

(つづく)